No.145 私を長年苦しめた19歳年上の彼のDV。暴力・罵倒・薬物……彼の心の奥には何があったの?

彼の気持ち体験談

DVで長年に渡って私を苦しめた19歳年上の彼の気持ちって?

ケサランパサランさん(女性 35歳 高知県 営業職)から投稿いただいた「彼の気持ち」体験談です。

同じ店の上司として彼と知り合った時、ケサランパサランさんは20歳、彼は39歳でした。

付き合い始めてから三ヶ月で同棲を始めましたが、一緒に暮らし始めて三ヶ月ほどたったころから、彼は暴力を振るうようになりました。

耐え切れずに夜行バスで逃げ出したケサランパサランさんでしたが、泣きながら帰ってきてくれと懇願する彼からの電話で、また戻ってしまいます。

彼が手を上げることはなくなったものの、ケサランパサランさんを襲ったのは原因不明の腹痛でした。

そしてその後に、衝撃的な出来事が……!

彼の気持ち体験談メモ

お名前:ケサランパサランさん(仮名)
性別:女性
当時の職業:営業職
年齢:35歳
地域:高知県
悩み:年上の彼のDVに苦しんでいました。
当時の状況:職場の上司として知り合った彼。同棲して三ヶ月ごろから暴力が始まりました。


19歳年上の彼のDVに苦しみました。暴力・罵倒・薬物……病んでいた彼の心の奥

もう10年以上前の話になりますが、当時私は20歳、彼は39の年の差カップルでした。

同じ店の上司として知り合い、可愛がってもらってました。

その延長線上で付き合い、同棲まで三ヶ月。

結構なスピードです。

それまで年上の余裕で向こうが私のことを怒ったりはなかったのですが、一緒に暮らし始めて三ヶ月くらい経った頃かな、軽い喧嘩でいきなり顔を殴られました。

あまりのことに呆然としていると、そこからがフルスイングでフルボッコ。

その時はそれで治りましたが、次から些細なことで私に手をあげることが日課となりました。

暴力に耐え切れず夜行バスで逃げ出した私

彼氏の聞き間違いで髪の毛掴んで引きずり回され、食欲がないというと顔にごはんを叩きつけ、「食えよてめぇ!死ね!」というと隣で爆睡。

正直私はそんなに悪いことをしたのかと考えましたが、ストレスには勝てず、彼が寝てる間に荷物を静かに纏めて夜行バスに飛び乗りました。

地元に帰る途中、携帯に電源を入れると即効着信。

慌ててブチ切り。

履歴を見たら彼が起きてからすぐ掛けてきたようで、150件以上の着信と「帰って来て」「もう死ぬ」「インシュリン大量に打った」「お願い帰ってきて」連続で次々と入ってくるショートメール。

止まらない着信に、夜行バスの中こっそり電話に出ました。

彼は泣きながらお願いだから帰ってきてと。

あんなに殴ってた彼が泣きながら訴えてるって!と半分洗脳されていた私はトンボ帰りで彼の元へ。

優しく出迎えてくれました。

私は冷静さなんてもう持ち合わせていなく、やり直そう!きっともう手を上げられない!と何の根拠もない空想を信じ、彼の元へ帰って行きました。

原因不明の腹痛に続いて体に異変が!

時期は12月のクリスマス。

仲良くクリスマスケーキを食べ年末を迎える頃、私は食欲がピークに落ち、食べても胃が受け付けず吐いてました。

彼はもう手を上げてないので何故…?

そして原因不明の腹痛が襲ってきてもう寝たきり。

ずっと耐えてました。

いつかは良くなるだろうと。

そして迎えたお正月の夜、私は異変を感じて夜中に起きてトイレに行きました。

するといつもの感触ではない、何かが滑り落ちてきました。

え?え?としばらくビックリし、恐る恐るトイレの中をのぞき込むと、そこにはへその緒で繋がっていた赤ちゃんが降りていました。

そう、私は自分が気づいてないまま子供を妊娠、死産してしまったのです。

彼が薬物をやっていることに気づいていた私

あまりの光景に私は絶叫しました、錯乱状態で覚えていません。

20歳やそこらの子供じゃ対処しきれなかったのです。

叫び声に驚いて飛び起きた彼氏は、錯乱する私をなんとか宥めながら救急車を呼びました。

四ヶ月でした。

そのまま遠くの産婦人科に運ばれ、2週間の入院措置。

私は彼を呼び出しました。

「あんたいつになったらシャブ止めてくれんの?」

「!!!!」

私は気づいていたんです。

彼が隠れて薬をやっていること、薬がキマっている時や切れ目に私を殴ること。

子供を亡くして初めて彼にとって都合の良い自分を捨てました

泣こうが叫ぼうが気絶しようが、お構いなしに殴りつけて黙らせ、意味不明な理論を突きつけてはエスカレートする暴力。

どこかで冷めた目線で見ていた私は、殴られてる最中にうっすらと思いました。

この人尋常じゃない、と。

子供を亡くして初めて、私は何でもいうことを聞く大人しくて彼にとって都合のいい自分を捨てました。

「てめぇふざけんてんちゃうぞ!薬なんかやってあたしにもやらせて!気付かないと思ったら大間違いやで!お前の自分勝手なヤク中依存と暴力で腹の子は死んだんや!この人殺し!!!お前が腹殴らんかったら死なへんかったかもしれへんのに!お前みたいな最底辺の男なんぞもういらん!」

初めて私が切れた瞬間でした。

「荷物纏めてとっとと出てけ!!!」

育った環境に恵まれなかった彼

それから自分が立ち直るのに、2年間かかりました。

彼からは相変わらず連絡が来ていましたが、他に彼氏が出来たと言うとまた暴れたので、今度は警察呼んでしょっぴいてもらいました。

留置所で頭を冷やせ、っつーかもう出てくんなオッサン。

あんなに憧れた人は、気持ちが冷めればただのロリコンオヤジです。

彼は、人より恵まれない環境で育ちました。

母親は芸者、オヤジはヤクザのチンピラで、彼が産まれた時からあまりいい家庭環境ではありませんでした。

寂しさは依存を呼び、依存は共依存となる。

お父さんが母親を殴っている光景が、頭から離れなかったと思います。

大人になり、見た目が良かった彼はホストに。

当時流行っていたS(スピード、覚醒剤をあぶって吸引すること)にハマり、20年以上警察に捕まることなく逃げおおせていました。

私の人生を守ってくれた息子のことを忘れません

もし彼が普通の家庭で親に愛されて育ったら?

日本刀を振り回すお父さんでも、暖かいごはんなんて一度も作ってもらったことがないというお母さんじゃなかったら?

10年経った今、ifとか、たらればの話になりますがふと考えます。

彼との楽しかった笑顔の日々を。

地獄のような暴力の嵐を。

産まれて来られず、むしろその死をもって私の人生を守ってくれた息子のことを。

昨年うちのお墓に入れてもらいました。

毎年供養をしています。

絶対に忘れないことを誓い、今でも私は生きています。

女性 35歳 高知県 営業職


ケサランパサランさん、貴重な体験談を投稿していただきありがとうございました。

とても壮絶な体験をされたんですね。

命を張ってあなたを守ってくれた息子さんのことは、ずっと心の中で大切になさってください。

幼少期の家庭環境が原因でDVやモラハラをする男性は多いのが現状です。

「子は親の鏡」という言葉もあるように、将来を考える相手がいるのであれば、一度その相手の親がどのような方なのかはしっかりと把握しておく必要があります。

親と子は確かに違う存在です。

しかし、幼少期からその親の庇護のもと育ってきた彼にはその親の思考がしっかりと受け継がれています。

親が駄目でも素晴らしい子が育つ場合もあるでしょうが、そんな男性に出会う確率は低いです。

結婚となれば個人間の問題だけでなく、相手の親も関わってきますから、将来を見据えて分かれるという覚悟を決める勇気を持たなければならない場合もあります。

相手の親がロクデナシということは、あなたの隣にいる男性もそうなる可能性が高いということだけは肝に銘じておきましょう。

DV・モラハラをする彼の気持ちに関しては、人それぞれですから何とも言えませんが、今回の彼の場合はわかろうとも思いません。

これだけのロクデナシの思考回路を理解しようとする行為さえ嫌悪感を覚えます。

こういった相手の場合、治療も可能かもしれませんが、治療期間は長くなるのでそれだけあなたの人生が潰されます。

私としてはこういうタイプの男性に出会ってしまったら、あなたが恐怖で洗脳される前にとにかく逃げて欲しいと思います。

深入りすると抜け出せなくなりますよ。

兎にも角にも、ケサランパサランさんが無事で本当に良かった。。

亡くなってしまった息子さんの分も幸せに生きてほしいと切に願います。


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